第3回日本中東学会奨励賞の選考結果について

選考委員長 三浦徹

 日本中東学会奨励賞は、「日本中東学会の若手会員の優れた研究成果の国際的な発信を奨励し、本学会の国際的な交流を促進することを目的」とし、2年に一度、1名を選び、正賞(賞状)と副賞(奨励金20万円)を授与するものです。若手会員とは研究刊行時に40歳以下であるものを指します。第3回は2009-2010年に『日本中東学会年報』や他の媒体に掲載された外国語による論文および著書が対象となり、選考は本学会評議員が各1点の候補作を選考委員会に推薦し、選考委員会はこれを受けて最終選考を行います。

 今回の選考では、評議員5名から候補作の推薦がありましたが、前回と比べて、評議員からの推薦が少なく、選考委員会では、今回は全体として、奨励賞の趣旨である「国際的な発信の奨励」に値する若手会員の研究成果が出されていない状況にあると考え、残念ながら、今回は授賞作なしとすべきであると判断いたしました。

 AFMA(アジア中東学会連合)やWOCMES(中東研究世界大会)、あるいはイスラーム地域研究国際会議などで若手研究者の口頭発表やポスター発表が増えています。若手研究者の方の外国語での論文・著書の公刊を期待します。評議員の方には、奨励賞の趣旨にそって、積極的に候補作の推薦をお願い申し上げます。