第5回日本中東学会奨励賞
(2016.12.30 更新)
第5回日本中東学会奨励賞の選考結果について
日本中東学会会長 東長靖
第5回日本中東学会奨励賞に関して、受賞論文、選考過程、受賞理由を報告いたします。
日本中東学会奨励賞選考委員会(臼杵陽第14期会長、長沢栄治第13期会長、保坂修司『日本中東学会年報』編集長)は、2015年5月10日、以下の論文を第5回日本中東学会奨励賞の受賞作とすることを決定いたしました。
丸山大介 MARUYAMA Daisuke, “Seeking Articulation between Sufi and Salaf: Doctrines and Education of al-Tariqa al-Rukaiyniya in Sudan,” AJAMES, 29-1
[理由]
本論文は、これまでほとんど紹介されたことがなかったスーダンのルカイニー教団に関して、同教団のシャイフとのインタビューや教団の儀礼への参加などのフィールドワークを通じて、貴重な一次情報を収集し、鋭い分析を加えて、同教団のきわめて興味深い性格を明らかにした論考である。本論文の問題設定、分析視点および実証方法は、スーフィズム・タリーカ研究において、国際的にも十分に価値があると評価しうる論文である。よって本論文を第5回日本中東学会奨励賞として推薦をいたします。